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物忘れが激しく物覚えが悪い、三十路の備忘録

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ベッカムのすごさ

2013.05.18 (Sat)
優れた容姿の人は何をやっても評価がちょい増しになる、とはよく言われるが、あまりにもカッコよすぎるために評価を下方修正されてしまった希有な人物が、ベッカムだ。

なにしろあのフェイスだから、サッカーを知らない人たちや女性たちまでも瞬く間にとりこにした。
すると、ベッカム好き=ミーハーのように思われてしまい、サッカー事情に詳しい人たちは、ああ、ベッカムね…といった気分になってしまう。
そうかと思えば、ベッカムの真にすごいところを語ろうとすると、「通ぶってる」とか言われてしまったりして、非常に評価がぐにゃぐにゃしていた面があったように思う。日本では。そりゃ日韓のときにあんだけワイドショーにとりあげられれば、「にわか御用達」にされても仕方がないよ。

そんでもって、ベッカムはそのハンパないスター性によって過大に評価されているなんて話までチラホラ出てきてしまう。広告塔とかフリーキックだけとか言われちゃったりして。

あまりにも眩いメディアスターとしての輝きゆえに、ときにフットボーラーとしての彼の姿は鈍く霞んで見えた。まさかイケメンゆえに損をすることがあるとは。


じゃあサッカー選手ベッカムのすごさって何かと聞かれると、やっぱり右足と言う他ない。
正確に言うと、目立ちすぎるほどに研ぎ澄まされた右足に、すごさが隠れている。

ベッカムの右足キックは特別だ。
ピッチのあらゆる場所から、ゴール前のフォワードに鋭いピンポイントパスを発射できる。そのアーリークロスがあるだけで、ピッチを20メートルくらいはショートカットできるんじゃないかと思う。事実レアルでは中盤の底からアーリークロスをバンバン出していた。あのかっちょいいフリーキックで得点もとれる。そんなことは誰でも知っている話だけれど、あのパスを連発できる選手はいないし、あそこまで右足のキックが突出した例は、相当に珍しいんじゃないか。

デルピエロしかりベロンしかりルイコスタしかり中村俊輔しかり、キックのうまい選手はそれ以前にテクニシャンでありファンタジスタと形容されることが多かった。一方ベッカムは、(相当にハイレベルなんだろうが)それらと比べるとやや劣る。足も速くないしドリブルもあんまりしない。むしろ、どちらかというと献身的に駆け回り、泥にまみれるタックルもいとわずファイトするスタイルのほうが認知されているくらいだ。誤解を恐れずに言えば、右足以外が極端に地味なのである。
センスやひらめきといった天才性とはほど遠い。

ちょっと話題が逸れるけど、ジョージ・ベストやカントナ、あるいはイブラヒモビッチのような、ド派手なエピソードもほとんど聞かない。いつも懸命に練習し、従順にチームに従っている。そんなところからも、フツーだなあという印象がベッカムには残る。田舎なまりの喋り方やシャイっぽいはにかみには、どことなく素朴ささえ漂う。とんでもないセレブで、”ピッチ外では”間違いなく大スターなのに。
これで容姿が普通だったら、ミーハーどころか玄人好みの渋い選手っぽい…。

だがしかし、右足から生み出されるプレーはファンタジスタやトラブルメーカーに負けないほど派手で、まさにスタープレイヤーのそれだ。尋常じゃない右足の威力で、他に類を見ないスペシャルな選手へと登り詰めたのである。

モーレツな努力の結晶であろうキックの精度。愚直に全力を尽くすプレー。真面目な態度。
貴公子とは裏腹な男臭さ、汗臭さがベッカムのすごさであり、それによって極限まで進化した右足が彼を最高級のサッカー選手たらしめたのである。

こんなスターはなかなか現れないだろうなあ。
ミハイロビッチの左足もすごかったけど。
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