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物忘れが激しく物覚えが悪い、三十路の備忘録

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あえて今更B'zの足跡を辿る。やりたいことをやるためのビジネス

2013.06.19 (Wed)
B'zがなんとデビュー25周年を迎えたとのことで、先日Mステに出演しているのを見かけた。
25年…僕が小中学生の頃の人気グループが、今もこうして活躍していようとは。不老不死かと思われた稲葉氏も、さすがに若干老けたか?
B'zといえば、パクリだ女子供向けだなどと揶揄されることもあるが、それは現在も一線級のヒットメーカーであるがゆえ。もちろん人の好みもあるだろうが、どうも「売れている」事実がコアな音楽ファンを彼らから遠ざけている節がある。
だけど僕は、それは表面的で「音楽ファッション的」な敬遠だと思っていて、B'zにしかない面白みや深みはちゃんとあると思うものである。あんなコテコテのアメリカンハードロックをやりながら、アイドル的な人気もあるなんてある種、異様だ。どうしてこんなに成功したのか? 考えるほど不思議なグループだ。
そんなわけで、ベスト盤も出て、YouTubeでもビデオが公開されているところで、「売れまくりの勝ち組」になった彼らの足跡をあえて今更振り返ってみよう。

『だからその手を離して』
アルバムと同時リリースの記念すべきデビュー曲。デジタルと生音の融合がコンセプトだったようで、歌とギター以外は打ち込み。ダンサブルなデジタルビートってことでTMネットワークのフォロワーといった感は否めない。
松本のギターもまだまだ控えめで全体的に軽く、ペラい。「だからそーのー手をっ、はーなっしてっ、いーまーすぐっ、ゲッアーローマイウェイ!」なんていうサビのリズムがどうにもノリづらいなあ。
稲葉の歌唱は初々しく、声もハスキー。難解な曲も自在に歌いこなす今の稲葉からは想像もつかないほどカッチカチだ。好みによっては、こちらの稲葉のほうが良いって人もいるかもしれないね。それくらい今と違う。
一方で歌詞には「しゃしゃりでて」「がんじがらめ」など現在を髣髴させるフレーズがちらほら。すでに稲葉風味を漂わせているあたり、センスとしか言いようがない。
しかし残念ながらヒットせず。オリコン圏外。

『君の中で踊りたい』
「Crush CrushタクシーひしめくNeon street」とかいうバブリーな歌い出しが時代を感じさせる。
「全曲シングルにできるくらい」と意気込んで予算と時間を割いた2ndアルバム『OFF THE LOCK』と同時リリースだったが、本作・アルバムともにあえなく爆死。プロデューサー松本もさぞ頭を抱えたに違いない。
曲は完全に前作の路線を引き継いだダンスナンバーで、とりたてて語るべきところもないかなあ。うーん。地味!

『BAD COMMUNICATION』
突如リリースされたミニアルバム。松本曰く、フルアルバム3枚出す間にヒットしないとまずい、とのことで、1、2枚目の失敗を経たところでそっと出してみた感じ。結果的に本作のスマッシュヒットが3rdアルバム以降のブレイクにつながることとなる。
表題曲『BAD COMMUNICATION』は良くも悪くも有名な問題作。ツェッペリンの『Trampled Under Foot』とそっくりで、パクリといえばまずこの曲があがる。まあ、似てるね…。拝借したかはともかくとして、以降もアレンジしてはリリースしたりライブで披露しているようなので、本人たちはだいぶお気に入りの模様。

初期のB'zには、実験的なミニアルバムで石橋を叩いてみる戦略がしばしば見られた。こういうところにB'zのビジネス的な側面というか「売れなきゃしょうがない」という松本の意志が現れていて面白いと思う。
やりたい音楽を感性に任せてやりぬくほうがミュージシャン然としているかもしれないが、まず売れてからやりたいことをやるという彼のアプローチもまた否定されるべきものではない。

『LADY-GO-ROUND』
勝負の3rdアルバム『BREAK THROUGH』と同時リリース。本シングルこそようやくTOP50入りだったものの、アルバムは週間3位と念願のヒット。松本もホッと胸をなでおろす。
この頃になると稲葉の作詞能力もいよいよ花開き始める。「こひしかるべき わがなみだかな」などという百人一首の文句を、稲葉以外の誰に歌えようか。また、女や恋なんて次々巡ってくるよと強がってみせつつも、最後には「やっぱり君がいい」なんてふやけちゃうところも、稲葉独特の情けなさがある。
ついでに言っておくと『BREAK THROUGH』の10曲目『SAVE ME!?』も要注目。ジミヘンの『PURPLE HAZE』からリフを拝借しつつ、それどころか歌詞で「パープルヘイズ!」と歌ってしまう荒業! 遊び心をわかってくれと言わんばかりの松本の叫びが滲む。

しかしこの頃の「どこのブティックで買ったんすか?」という衣装には年代を感じるなあ。肩幅がね肩幅。

『BE THERE』
シングルではおそらく初のヒット。右に左に音が振れるイントロで耳がア~ってなる。
どこかアーバンな雰囲気を感じさせるミディアムチューンで、相変わらずデジタル主体だが、これまでのシングルよりもメロディに歌謡曲風味が強い。Aメロの哀愁漂う旋律は、さすがヒットメーカー松本。ベースラインも渋いよ。
当時のPVを見ると、彼らの佇まいもようやく落ち着いて現在に近づいてきた様子。それまでは近未来的なのかヴィジュアル系なのか、いまいち納まりの悪さを感じたが、ようやく安心して見られるように。それでもロックユニットというよりは麻布のホスト風。

『太陽のKomachi Angel』
「あなたはたーいよーのコ・マ・チ、エーンジェー!」
言わずと知れた有名曲。よもやこれが初の1位獲得曲になろうとは…。
驚愕のタイトルもさることながら、曲のほうもいきなりラテンに。はっきり言ってB'zじゃなかったら思いっきりコミックソングである。これをやった人たちが後にハードロックを歌うなんて、なんという振れ幅。
稲葉本人さえもよくわからないというKomachi Angelであるが、どれだけ「洋楽のパクリ」と言われようとこのセンスの前には平伏せざるを得ない。これがある限りB'zはオリジナルであると主張してよい!

『WICKED BEAT』
またしてもそっとリリースされたミニアルバム。“いたずらな”とかそんな意味を持つこのアルバムは、過去に発表した4曲のアレンジバージョンを収録。
打ち込み主体のサウンドには変わりないが、全体的に原曲よりもややハードに、そしてなにより、松本のギターが存在感を増している! じわじわと主張を強めていく松本氏! うーむ、やはりミニアルバムは、ある程度好きなことをやってマーケットの反応を見るという実験場なんだな。
もうギャンギャン弾いちゃえよ! 売れっ子なんだからさ!

『Easy Come,Easy Go!』
おもむろにアコースティックギターを取り出し、フォークソング風味の楽曲をリリース。B'zが世間に認知され始めたところで器を広げておこうという、松本の強かさが見え隠れする。松本は良くも悪くも打算的で、常にB'zを外側から見ているのだ。
ライブハウスからのし上がってファンを巻き込んでいくイキのいいバンドと違って、彼は少しずつネタを小出しにしながら世間に入り込んでいこうとする。こういう姿勢はときに商業主義的だと批判されるが、「ハードロックやりてえ!」「ブルースやりてえ!」という秘めた想いが後に爆発する事実を知っていると、実にオトナだなあと感心してしまう。
あ、良い曲ですよコレ。普通に。タンクトップにジーンズ姿で歌う稲葉がトレンディ俳優のようだ。

『愛しい人よGood Night…』
前作からほとんど間をおかずにリリースされたスローバラード。矢継ぎ早にタイプの違う楽曲を披露し地場固めを行うB'z。1990年はこれで5枚目のシングルとなり、合間にミニアルバムも出しているんだぞ。機を逃さないこのビジネス感覚といったらどうだ!
肝心の曲は、いかにも王道バラードをやってみました、てな感じで可もなく不可もなし。ただ、ようやく舞台が整ったとばかりに松本のギターがむせび泣く! 一発で松本のそれとわかるギターのトーンはこの頃に確立したか。


といったところで続く…。
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