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物忘れが激しく物覚えが悪い、三十路の備忘録

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著作権の保護期間延長が問題視されるワケ。コンテンツとマネーの関係をもっと啓蒙しよう

2013.07.24 (Wed)
日本のTPP参加にともなって、「著作権の保護期間延長に合意した」との記事が出たり出なかったりしたようで、著作権関係者の界隈では米国化と不利益への懸念が広がっている。

聖域とされる自動車産業や農業に比べて、どうも軽く見られているコンテンツ産業。
それは著作権とマネーの関係が見えにくいことに起因するのではないかと推測する。

普段、山ほどの著作物に囲まれているにも関わらず、権利でお金を稼ぐ仕組みがいまいち伝わっていないというのが正直なところだろう。
それどころか、いかに権利をかいくぐり、無料でコンテンツを楽しむかのほうに興味が行きやすいのだから仕方がない。

しかし実際は、マクロな視点で見ればかなり大きな金額が動く重要な産業なのである。

http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20130701_605885.html
上記の記事では、日本は著作権使用料の国際収支で年間5800億円もの赤字を計上していること、対してアメリカは年間9兆6000億円の黒字であることが指摘されている。
「ミッキーマウス」や「くまのプーさん」の著作権は、目に見えないその権利を売ることで、モーレツに外貨を稼いでいるのである。恐るべし!
それに比べて、「ジャパニメーション」やら「manga」がある程度世界で認知されているはずの日本は、マネタイズが遅れていることがよくわかる。

知的財産のひとつである著作権は、文字通り財産であって、権利の保護期間中は著作者やその遺族に利益をもたらす。お金を生み出す大切な資産なのである。


はて、著作権をより長く保護しようとする提案に、なぜ反対するのだろう? というギモンが湧く方もいるだろう。

それは簡単に言うと、アメリカに有利だからである。

TPPにおけるアメリカの要求は、主に「著作権保護期間の延長」と「著作権侵害の非親告罪化」だ。
前者は、現在日本では「著作者の死後50年間」という権利の保護期間を、70年間に延長しようというもの。アメリカではすでに70年間に延長されており、「ミッキーマウス」の保護期間が切れかけた際に延長されたため、ミッキーマウス保護法などと言われたりしている。

先ほど見たようにアメリカはコンテンツの輸出大国であり、古い作品がいまだに主力を担っている。だから保護期間を延長してまだまだ稼ぐぜ! てな態度なのである。
もうおわかりだと思うが、それでは日本の赤字は解消されない。

かようにアメリカは著作権という財産を活用してガンガンお金を稼ぎ、かたやコンテンツ大国であるはずの日本はうまく稼げないどころかアジアで海賊版が横行するなどして得られるはずの利益さえ失っている。
かてて加えて、さらにアメリカ有利の法律を押し付けられようとしていると思うと、なんとも口惜しいではないか。

まあ、僕らもディズニーやハリウッド映画を楽しんでいるのは事実。日本が有力なコンテンツをしっかりとお金に換えられれば赤字は解消できるわけで、だからこそ「コンテンツ立国」を標榜して国を挙げて政策を練っているのだけどね。
それが容易にいかないところが、この問題のややこしいところだなあ。

そして国内には、保護期間延長に肯定的な関係者が少なくないのもまた然り。松本零士先生なんかがそうらしい。著作者や遺族の立場になれば、財産の価値がより高くなるのだから当然だ。
とはいえ無闇に保護期間が長いとその分だけ利用が制限されて文化の発展に寄与しにくくなったり…

いやはや難しいが、ここでは文化的な側面はとりあえず置いとくとしよう…

いずれにしても、日本だってこれからは、がっちりと権利処理したコンテンツを世界に流通させていかなければならないわけで、著作権とマネーの関係を僕ら消費者もきちんと理解しなければいかんよなあと思う。それが成功したときには保護期間が長いほうがいいという論調になっているかもわからん(あくまでもお金の面では)。
以前に電子書籍の不正ダウンロードがニュースになったが、そういうのがジワジワとコンテンツの利益を損なっていくんだよなあ。著作権のリテラシー教育は、やらねばいかんと思う。ネットがあればコンテンツはタダ、という感覚は、やっぱよくないわよね。

他方「著作権侵害の非親告罪化」は、権利者が訴えなければ罪にならない「親告罪」を、第三者の訴えでも罪になる「非親告罪」に変えようとするもの。
これもね、著作物の盗用や無断使用を、さらに厳しく規制することになるのだから、権利を死守して金を稼ぐアメリカにはメリットが大きいだろう。ディズニーがどんだけ著作権にうるさいかは、説明せずとも皆ご存知のはずだ。

日本ではどうかというと、同人活動や二次創作に関して賛否両論、侃々諤々の状況なんだけど、長くなってしまうのでこの記事はオシマイ!
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